RSIのダイバージェンスをわかりやすく解説!サインの理由や見つけ方も紹介
RSI(Relative Strengths Index)は、相場の過熱感をシンプルなラインで判断できるオシレーター系インジケーターです。
RSIでは買われすぎ売られすぎラインで過熱感を判断できるだけでなく、ダイバージェンスというトレンド転換サインも確認することができます。
「RSIのダイバージェンスの見方とは?」
「どうしてダイバージェンスがトレンド転換サインとなるのか?」
「RSIのダイバージェンス」と聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論として、RSIと相場価格の動きが逆行していれば、ダイバージェンスの発生です。
またダイバージェンスがなぜトレンド転換を表すのかは、RSIの仕組みを知ることで簡単に理解できます。
この記事ではRSIのダイバージェンスについて、以下の11項目で詳しく解説していきます。
- RSIのダイバージェンスとは
- RSIにおける2つのダイバージェンスの見方
- ダイバージェンスはなぜトレンド転換のサインなのか
- RSIでダイバージェンスを確認する2つのメリット
- RSIのダイバージェンスを活用できる2つの場面
- RSIのダイバージェンスを見つける際のポイント
- RSIのダイバージェンスを使った取引手法
- 中級者は知っておきたいRSIのヒドゥン・ダイバージェンス
- RSIでダイバージェンスを活用する際の2つの注意点
- RSIのダイバージェンスを使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
RSIのダイバージェンスとは
ダイバージェンスとは、オシレーター系インジケーターの動きと相場価格の動きが逆行する現象であり、トレンド転換サインを表します。
オシレーター系インジケーターに分類されるRSIでも、もちろんダイバージェンスを確認することができます。
例えば以下の画像では、相場価格が上昇していながらも、RSIは下落していることが分かります。
そしてダイバージェンス発生後には、一旦上昇トレンドが終了をしているのです。
RSIにおける2つのダイバージェンスの見方
RSIで確認できるダイバージェンスには、「弱気のダイバージェンス(上昇トレンドの終了サイン)」と「強気のダイバージェンス(下落トレンドの終了のサイン)」の2つがあります。
それぞれのダイバージェンスの見方は以下の通りです。
- 弱気のダイバージェンス:価格が上昇時にRSIが切り下げ
- 強気のダイバージェンス:価格が下落時にRSIが切り上げ
つまり先ほど解説したのは、上昇トレンドの終了を示唆する「弱気のダイバージェンス」ということになります。
一方で、以下のように相場価格が下落しているにもかかわらず、RSIが上昇している場合「強気のダイバージェンス」であり、下落トレンド終了の可能性があると判断できます。
ダイバージェンスはなぜトレンド転換のサインなのか
ダイバージェンスがトレンド転換サインである理由を理解するために、RSIの計算式を見てみましょう。
RSIの計算式は以下の通りです。
(Aは一定期間における上昇幅の合計、Bは一定期間における下落幅の合計)
RSI(%)= (A ÷ (A + B)) × 100
計算式から、RSIは一定期間における価格の上昇値幅と下落値幅の割合をもとに、買われ過ぎや売られ過ぎを判断できるインジケーターだと分かります。
つまり、相場における買い勢力が強くなればRSIも上昇し、弱くなればRSIも下落するのがRSIの基本的な仕組みです。
一方で、ダイバージェンスのように価格とRSIの動きが一致していない場合、相場のトレンドが惰性的に続いているだけで、RSIの計測期間ではトレンドが落ち着きつつあると判断できます。
したがって、ダイバージェンスはトレンドの弱まりを表しており、今後徐々にトレンドが終了していく可能性があるサインとなるのです。
RSIの詳しい仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫RSIの使い方や見方をわかりやすく解説!さらに使いこなすための2つの秘訣とは
RSIでダイバージェンスを確認する2つのメリット
RSIでダイバージェンスを確認することには、以下2つのメリットがあります。
- 取引精度を高められる
- RSIのダイバージェンスは分かりやすい
その1:取引精度を高められる
RSIのみを取引で使うよりも、ダイバージェンスを組み合わせることで、取引の根拠が増えるので精度も高まります。
詳しくは後述しますが、特にRSIの買われすぎ・売られすぎを使った逆張りをする際は、ダイバージェンスのトレンド転換サインも組み合わせると精度がアップします。
ただしダイバージェンスと組み合わせることで取引根拠が増える分、トレードチャンスが少なくなることには注意しましょう。
その2:RSIのダイバージェンスは分かりやすい
RSIは相場における買われすぎや売られすぎを1本のラインで表示してくれるので、見た目がシンプルな分ダイバージェンスの発生も分かりやすいのです。
ダイバージェンスを確認できるオシレーター系インジケーターとして「MACD」や「RCI」がよく知られていますが、どちらも複数のラインを確認しなければなりません。
特にトレード初心者にとってダイバージェンスは確認しづらいトレードサインですので、まずは表示がシンプルなRSIを活用した方が良いのです。
RSIのダイバージェンスを活用できる2つの場面
RSIのダイバージェンスは、主に以下の2つの場面で活用できます。
- 逆張り前の環境認識
- 順張り取引の決済
その1:逆張り前の環境認識
1つ目は、逆張りエントリー前に相場環境を確認する場面です。
RSIの買われすぎ、売られすぎを使った逆張り手法を活用する方も多いかと思いますが、買われすぎ、売られすぎラインに到達したからといってすぐに逆張りしてはいけません。
エントリー前にダイバージェンスを確認して、逆張りができる相場環境が整っているのかを確認してください。
ダイバージェンスを確認した上で逆張りをすると取引の精度を高められます。
RSIの買われすぎ、売られすぎについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫RSIの買われすぎ、売られすぎシグナルを徹底解説|判断方法や取引手法
その2:順張り取引の決済
2つ目は、RSIを使った順張り取引の決済時です。
50%を基準にした順張りにもRSIは活用されますが、順張りポジションの決済サインとしてダイバージェンスを活用してみてください。
買われすぎ、売られすぎ水準も決済サインとして使えますが、強いトレンド発生時は過熱水準に達してもトレンドが継続するケースがあります。
そこで、ダイバージェンスが発生するまで決済を先延ばしにすると、ポジションをさらに伸ばせる可能性が高まるのです。
RSIのダイバージェンスを見つける際のポイント
RSIのダイバージェンスを見つけることが難しいと感じる方は、チャート上だけでなくRSIにもトレンドラインを引いてみることをオススメします。
以下のようにRSIにもトレンドラインを引いておくと、チャートとRSIにおけるトレンドラインの傾きの違いを見ることで簡単にダイバージェンスを見つけられるようになります。
特に売られすぎ、買われすぎ水準におけるRSIの傾きにトレンドラインを引いておくことがポイントです。
RSIのダイバージェンスを使った取引手法
RSIのダイバージェンスを使った取引手法として、王道の逆張りエントリーを見ていきましょう。
具体的には、売られすぎ・買われすぎ水準における逆張りとRSIのダイバージェンスを組み合わせます。
まずは、RSIが30%を下回っている(または70%を上回っている)かを確認します。相場の過熱を確認できたら、逆張りエントリーに向けて待機します。
そしてダイバージェンス発生のタイミングで買いエントリーをします。今回の場合、損切り位置は直近の安値(ピンクのライン)に設定しておきましょう。
エントリー後にまず注目すべきは50%ライン(白のライン)付近です。50%ラインを突破したのでトレンド継続とみなして、ポジションを保有し続けます。
そして売られすぎ水準に達したタイミングで決済です。
中級者は知っておきたいRSIのヒドゥン・ダイバージェンス
RSIのダイバージェンスには、通常のダイバージェンスの他に「ヒドゥン・ダイバージェンス」と呼ばれるものがあります。
ダイバージェンスはトレンド転換を表すのに対して、ヒドゥン・ダイバージェンスはトレンド継続を表します。
ヒドゥン・ダイバージェンスの見方は以下の通りです。
- 上昇トレンド継続:相場が安値切り上げ時にRSIの安値が切り下げ
- 下落トレンド継続:相場が高値切り下げ時にRSIは高値切り上げ
相場価格とRSIの高値・安値の逆行に注目するのがヒドゥン・ダイバージェンスです。
例えば以下画像では、相場価格が安値を切り上げているにも関わらず、RSIの安値が切り下がっています。
そしてその後、上昇トレンドが継続していることが分かります。
RSIのダイバージェンスに慣れた方は、順張り取引をする際にヒドゥン・ダイバージェンスも活用してみてください。
RSIでダイバージェンスを活用する際の2つの注意点
- サインが100%正しいわけではない
- トレンドに巻き込まれる恐れがある
その1:サインが100%正しいわけではない
RSIでダイバージェンスが発生するとトレンド転換する傾向があるというだけで、100%トレンド転換するわけではありません。
したがってダイバージェンスをトレードで活用する際は、エントリー位置から見た直近高値や安値に必ず損切りを設定しておくようにしましょう。
特にトレンド転換を狙えるダイバージェンスは、取引が失敗してしまうとトレンドに巻き込まれてしまった大きな損失に繋がる恐れがあるので注意しましょう。
その2:利益を欲張りすぎない
ダイバージェンスを使ったトレンド転換の見極めが成功し、逆張りで利益が乗ったとしてもあまり欲張り過ぎないようにしましょう。
なぜならダイバージェンスを使って最初に発生したトレンド転換は、まだただの押し目や戻りである可能性が高いからです。
ダイバージェンスを使い慣れるまでは、RSIの中央ラインなど利益を欲張りすぎない位置に利益確定を設定しておくと良いでしょう。
RSIのダイバージェンスを使ってFintokeiに挑戦する
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今回紹介したRSIのダイバージェンスを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。
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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
RSIのダイバージェンスについて、見方やトレンド転換のサインとなる理由、取引手法に至るまで詳しく解説しました。
RSIで逆張りを行う際には、だましを避けて取引精度を高めるためにもダイバージェンスを組み合わせるようにしましょう。
ダイバージェンスと組み合わせることでトレードチャンスは減ってしまうかもしれませんが、取引精度は高まるはずです。
なおダイバージェンスは100%正しいサインではないので、トレンドに巻き込まれて大きな損失を被らないためにもリスク管理をしっかりと行ってください。