一目均衡表のトレード手法を解説|勝率を高めるコツやインジケーターの組み合わせ
一目均衡表とは、基準線や転換線を始めとした4つの要素から構成される日本発のトレンド系インジケーターです。
「一目均衡表を使ってどのようにトレードしたらいいのか?」
「より勝率を高められる方法はないのか?」
一目均衡表と聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論として、一目均衡表はトレンド分析に特化したインジケーターなので、トレンドを利用した順張り手法が基本です。
一目均衡表に加えて、値幅観測論や波動論などの三大理論や、相性がいいインジケーターと組み合わせるとトレードの精度をさらに高められます。
この記事では、一目均衡表の取引手法について、以下の7つの項目で詳しく解説していきます。
- 一目均衡表とは?
- 一目均衡表を使ったトレード手法
- 一目均衡表を使ってトレードをする際のコツ
- 一目均衡表とインジケーターを組み合わせたトレード手法
- 一目均衡表を使ったトレード手法の注意点
- 一目均衡表を使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
一目均衡表とは?
一目均衡表を構成する要素は以下の4つです。
- 転換線:向きを見ると短期のトレンド方向が分かる
- 基準線:向きを見ると中期のトレンド方向が分かる
- 先行スパン:2種類の先行スパンに囲まれた部分は「雲」と呼ばれる
- 遅行線:遅行線が価格よりも上(下)にあれば買い手(売り手)有利
転換線と基準線は、上を向いていれば上昇トレンド、下を向いていれば下落トレンドといったように、向きをみることでトレンドの方向が分かります。
また、先行スパン1と2で囲まれた「雲」は、サポートやレジスタンスとして機能します。
そして遅行線は、当日の終値を約1ヵ月間チャートの左側へずらして表示されているので、1ヵ月間前に取引をした人が含み益であるのか、含み損であるのかが分かるのです。
このように一目均衡表では、各要素の向きや相場価格との位置関係をみて、相場環境の認識を行います。
一目均衡表については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表とは?見方やテクニカル分析における使い方、手法を解説!
一目均衡表を使ったトレード手法
一目均衡表を使ったトレード手法は、トレンドを利用した順張りが基本です。
一目均衡表のみを使ったシンプルな手法として、以下の3つを解説します。
- 転換線と基準線のクロス
- 雲付近で押し目買い・戻り売り
- 三役好転と三役逆転は強い売買シグナル
転換線と基準線のクロス
短期トレンドを表す「転換線」と、中期トレンドを表す「基準線」のクロスは、以下のような売買サインを示します。
- 転換線が基準線を上回る(ゴールデンクロス):買いシグナル
- 転換線が基準線を下回る(デッドクロス):売りシグナル
上昇トレンド中に、転換線(赤)と基準線(黄)がゴールデンクロスしたタイミングで買いエントリーをして、デッドクロスしたタイミングで決済します。
損切りは直近の安値(ピンク)付近に設定しておくと良いでしょう。
売りエントリーの場合も同様に、デッドクロスを確認してエントリー、ゴールデンクロスで決済です。
一目均衡表の転換線と基準線については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の転換線とは?特徴や計算方法、テクニカル分析での使い方を解説!
≫一目均衡表の基準線とは?本質的な意味や計算式、トレードでの使い方を解説!
雲付近で押し目買い・戻り売り
雲は価格のサポートやレジスタンスとして機能するので、雲を押し目買いや戻り売りエントリーの目安にします。
先ほどのチャートに雲を表示してみると、雲が押し目として機能していることが分かるので、より根拠を持った取引ができます。
買いエントリーをした場合、雲を下抜けるまでは上昇トレンドが続いていると判断できるので、ポジションを保有し続けられます。
また以下画像のように、先行スパンの位置が入れ替わる部分は「雲のねじれ」と言われ、トレンド転換を表します。
先ほどのトレードの場合、転換線と基準線がデッドクロスし、かつ価格が雲を下抜け、または雲のねじれの発生で決済するといったように組み合わせて利用してみてください。
一目均衡表の雲については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の雲とは?ねじれの見方やテクニカル分析での使い方を解説!
三役好転と三役逆転は強い売買シグナル
以下の条件が成立すると、三役好転(三役逆転)と呼ばれ、一目均衡表を使った強い売買シグナルとして知られています。
- 転換線が基準線を上抜ける(下抜ける)
- 遅行線が価格を上抜ける(下抜ける)
- 価格が雲を上抜ける(下抜ける)
以下画像では、まず価格が雲を上抜け、次に遅行線(水色)が価格を上抜け、最後に転換線と基準線がゴールデンクロスをして、三役好転が成立していることが分かります。
三役好転や三役好転が発生した後は、強いトレンドが発生する可能性が高いので、ポジションを長く保有できます。
ただし3つの条件が成立しなければならず、取引タイミングが遅れてしまうケースがあるので、1つか2つの条件が成立したタイミングで打診エントリーをしてみる手もあります。
一目均衡表の三役好転と三役好転については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の三役好転とは?3条件の見極め方や4つの注意点を解説!
≫一目均衡表の三役逆転とは?成立条件の見極め方や4つの注意点を解説!
一目均衡表を使ってトレードをする際のコツ
一目均衡表を使ったトレード手法を実践する際には、以下のコツを意識してください。
- 三大理論を使ってリスクリワードレシオが高い取引をする
- 他のインジケーターと組み合わせる
一目均衡表は、「三大理論」と呼ばれる以下3つの理論に基づいて開発されました。
- 時間論:相場が反転しやすい特定の時間帯に注目する理論
- 波動論:3つの波動パターンから相場分析を行う理論
- 値幅観測論(水準論):相場の上値や下値を計算して予測する理論
3大理論の中でも「値幅観測論」を活用することで、事前に利益確定位置を予測できるので、リスクリワードレシオが高い取引のみを続けられます。
また、他のインジケーターと組み合わせることでエントリーの根拠がより強くなるので、トレードの勝率を高めるために役立ちます。
一目均衡表の値幅観測論については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の値幅観測論とは?計算方法や波動論を使った相場の予測方法を解説!
一目均衡表とインジケーターを組み合わせたトレード手法
一目均衡表と相性がいいインジケーターとして、以下の3つを組み合わせたトレード手法を解説します。
- MACD
- RCI
- RSI
MACD
MACDは、移動平均線をもとに開発されたオシレーターなので、オシレーターでありながら一目均衡表と同様にトレンド分析に役立ちます。
MACDの構成要素である「MACDライン」が「シグナルライン」を上抜けると上昇トレンドへ、下抜けると下落トレンドへの転換シグナルです。
一目均衡表が示す方向と同じ売買シグナルをMACDでも確認できると、より正確に順張りエントリーができるのです。
以下画像では、MACDのゴールデンクロス(MACDラインがシグナルラインを上抜け)と、一目均衡表の三役好転が発生した後に強い上昇トレンドが続いています。
一目均衡表とMACDの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表とMACDを組み合わせた取引手法を解説|組み合わせるメリットや注意点
RCI
RCIは、一定期間における日付と価格を順位付けして、相場の過熱感を「-100〜+100」で表示するオシレーターです。
一般的に、RCIの値が+80を超えると「買われすぎ」、-80を下回ると「売られすぎ」水準です。
加えてRCIの値は、直近の時間に価格が上昇するほど大きくなるので、向きを見ることでトレンド方向も分かります。
以下の画像では、売られすぎ水準からRCIが上を向き始めたタイミングで、価格が雲付近で反発していることが分かります。
後に三役好転が発生して、強い上昇トレンドを形成しました。
一目均衡表とRCIの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表とRCIを組み合わせた取引手法を解説|雲や三役好転でタイミングを見極める
RSI
RSIは一定期間における価格の変動幅をもとに、買われすぎ・売られすぎを判断できるオシレーターです。
RSIの値が70%を超えると「買われすぎ」、30%を下回ると「売られすぎ」、50%を超える(下回る)と上昇(下落)トレンドと判断するのが基本的な使い方です。
下記画像では、RSIが50%以上の水準にある状態で、相場価格が雲をサポートとして反発しています。
またこれまで紹介したインジケーターに共通して言えるのが、オシレーターにおけるトレンド転換シグナルである「ダイバージェンス」を利益確定に使えるということです。
転換線と基準線のクロスや雲のねじれだけでなく、ダイバージェンスも使いこなせるようになるとより多くの利益を残せるでしょう。
一目均衡表とRSIの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表とRSIを組み合わせた取引手法を解説|順張り・逆張り両方で使える
一目均衡表を使ったトレード手法の注意点
一目均衡表のみ、または他のインジケーターと組み合わせたトレード手法は、テクニカル分析の観点では非常に有効です。
しかし経済指標や要人発言などの外的要因によって、大きく相場環境が変化するとテクニカル分析のセオリー通りにインジケーターが機能しないケースもあります。
したがって、損切りを設定するなどのリスク管理はもちろんのこと、特に初心者のうちは相場が急変動する可能性がある時間帯の取引を避けることも大切です。
テクニカル分析とファンダメンタル分析については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫テクニカル分析とファンダメンタル分析どっちを使うべき?使い分け方を解説!
一目均衡表を使ってFintokeiに挑戦する
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していきます。
そしてFintokei公認のプロトレーダーになることができれば、デモ口座における取引利益額の一部が報酬としてトレーダーに支払われます。
初期の取引資金や価格が異なるプランが豊富に用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。
今回紹介した一目均衡表を使ったトレード手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。
また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。
無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
この記事では、一目均衡表を使ったトレード手法について、インジケーターと組み合わせたトレード方法から、実践時の注意点に至るまで詳しく解説しました。
一目均衡表の各要素が表す売買シグナルを確認して、値幅観測論と組み合わせると、一目均衡表だけでもリスクリワードレシオの高いトレードが可能です。
加えて、MACDやRCI、RSIなど相性がいいオシレーターを組み合わせることで、根拠のより強いトレードができるので、勝率を高められます。
ただし、セオリー通りに一目均衡表が機能せず「だまし」が発生する可能性があるので、しっかりと損切りを設定してリスク管理を怠らないようにしてください。