一目均衡表とRCIを組み合わせた取引手法を解説|雲や三役好転でタイミングを見極める
一目均衡表とは、転換戦や雲など4つの要素から構成されるインジケーターであり、トレンド分析を得意としています。
多くのトレーダーが、一目均衡表をRCIと組み合わせて取引で使っているのです。
「一目均衡表とRCIを組み合わせるメリットは?」
「一目均衡表とRCIを使った具体的な取引手法を教えて欲しい」
一目均衡表とRCIを組み合わせると聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論として、一目均衡表とRCIを組み合わせると、お互いのインジケーターとしての弱点を補えるので、取引精度が高まったり、根拠を持ってポジションを決済できたりするのです。
この記事では、一目均衡表とRCIについて、以下の8つの項目で詳しく解説していきます。
- 一目均衡表とは?
- RCIとは?
- RCIを使った相場分析方法
- 一目均衡表とRCIを組み合わせる2つのメリット
- 一目均衡表とRCIを組み合わせたトレード手法
- 一目均衡表とRCIを組み合わせる際の注意点
- 一目均衡表とRCIを組み合わせてFintokeiに挑戦する
- まとめ
一目均衡表とは?
一目均衡表とは、トレンド分析を得意とした日本発のインジケーターであり、以下の4つの要素から構成されています。
- 転換線:短期的な相場価格のトレンドが判断できる
- 基準線:中期的な相場価格のトレンドが判断できる
- 先行スパン:2種類の先行スパンに囲まれた部分は「雲」と呼ばれる
- 遅行線:遅行線が価格よりも上(下)にあれば買い手(売り手)有利
一目均衡表では、各要素単体の向きやローソク足との位置関係を使ってチャートを分析し、売買タイミングを見計らいます。
例えば、転換線が上を向いていれば短期上昇トレンド、基準線を上回れば短期における買いの勢いが増していると判断できるのです。
一目均衡表については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表とは?見方やテクニカル分析における使い方、手法を解説!
RCIとは?
RCI(Rank Correlation Index)とは、一定期間における日付と価格を順位付けし、その順位を元に時間と価格の相関関係を-100〜+100の値で表示するオシレーターです。
RCIでは、直近の時間であるほど、そして価格が上昇するほど高く順位付けされます。
例えば上昇トレンドの場合、直近の時間で価格が上昇しているので、時間と価格の相関関係が高いと計算されて、RCIの値は+100に近づきます。
一方で下落トレンドの場合、時間が近づくにつれて価格が下落するので、時間と価格の相関関係が低いと計算され、RCIの値は-100に近づきます。
RCIでは、価格や時間をそのまま計算に使うのではなく、順位をつけているので他のオシレーターと比べて、動きが滑らかになるという特徴があります。
RCIを使った相場分析方法
RCIを使った基本的な相場分析方法として、以下の3つを解説します。
- RCIの値で買われすぎ、売られすぎを判断する
- RCIの向きでトレンド方向を把握する
- 複数のRCIを組み合わせる
その1:RCIの値で買われすぎ、売られすぎを判断する
RCIの値を見ると、買われすぎなのか、または売られすぎなのかを判断できます。
一般的に、RCIの値が+80を超えると「買われすぎ」、-80以下になると「売られすぎ」状態だと判断します。
買われすぎ・売られすぎの水準になると、トレンド転換が起こる可能性が高いとされています。
その2:RCIの向きでトレンド方向を把握する
RCIの「向き」を見ることでトレンドの方向も分析できます。
使い方はシンプルで、RCIが上を向いている場合は「上昇トレンド」、下を向いている場合は「下落トレンド」です。
他のオシレーター系インジケーターと違って、相場における過熱感だけでなくトレンド方向も判断できるのがRCIの特徴なのです。
つまりRCIの値が売られすぎの水準である「-80以下」かつ、上を向いていると上昇トレンドへ転換する可能性が高いと判断できます。
その3:複数のRCIを組み合わせる
より多くの時間軸の相場を分析して、取引精度を高めるために、異なる期間のRCIを組み合わせて利用されるケースがよくあります。
下記チャートでは、9期間のRCI(赤色)と26期間RCI(水色)を同時に表示しています。
複数のRCIが同時に同じ方向に動いている場合は、その方向にトレンドが強いと判断できます。
また、売られすぎの水準におけるゴールデンクロス(ピンク線は買いシグナル)、買われすぎの水準でのデッドクロス(白線は売りシグナル)も売買サインとしてよく活用されます。
一目均衡表とRCIを組み合わせる2つのメリット
一目均衡表とRCIを組み合わせるメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 取引の精度の上昇
- 根拠を持ってポジションを決済できる
その1:取引の精度を高められる
RCIは相場における買われすぎ、売られすぎだけでなくトレンド方向もわかるテクニカル指標です。
トレンド分析を得意とした一目均衡表と組み合わせると、よりトレンドの確認が明確になるのです。
また転換線と基準線のクロスや三役好転・三役逆転など、一目均衡表を活用した売買シグナルは成立に条件達成が必要なので取引タイミングが遅れてしまうケースもあります。
RCIを組み合わせることで、エントリーの遅れを防ぐことにも役立ちます。
一目均衡表の三役好転については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の三役好転とは?3条件の見極め方や4つの注意点を解説!
その2:根拠を持ってポジションを決済できる
一目均衡表には、トレンド転換をいち早く判断することが難しいという弱点があります。
したがって一目均衡表だけを取引に使っていると、ポジション決済が遅れてしまうというケースも少なくないのです。
そこで相場の過熱感が分かるRCIを組み合わせることで、トレンド転換タイミングが明確になり、ポジション決済の遅れも防げます。
一目均衡表とRCIを組み合わせたトレード手法
一目均衡表とRCIを組み合わせたトレード手法として、以下の2つをみていきましょう。
- 雲とRCIを組み合わせた取引手法
- 三役好転・三役逆転とRCIの組み合わせ
その1:雲とRCIを組み合わせた取引手法
一目均衡表の雲はサポートラインやレジスタンスラインとして機能します。
一目均衡表の雲付近で、RCIが売買シグナルを発した場合にエントリーします。
具体的には、買いトレードの場合、相場価格が「雲付近で反発」し、かつRCIでも「売られすぎ水準におけるゴールデンクロス」を確認できたタイミングでエントリーです。
一方、売りトレードの場合は、相場価格が雲付近で反落したタイミングで、RCIが「買われすぎ水準でデッドクロス」を発しているか確認してください。
損切りは、エントリー根拠とした雲を上抜けまたは下抜けした価格帯に設定します。
利益確定はRCIが買われすぎ、売られすぎの水準に到達したタイミングです。
一目均衡表の雲については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫一目均衡表の雲とは?ねじれの見方やテクニカル分析での使い方を解説!
その2:三役好転・三役逆転とRCIの組み合わせ
一目均衡表の三役好転と三役逆転は強い売買シグナルですが、3つの条件が成立しなければならないので、取引タイミングが遅れてしまう可能性があるというデメリットがあります。
そこでRCIを組み合わせることで取引タイミングの遅れを防げるのです。
まずはRCIが売買シグナルを発しているかどうか確認します。以下チャートでは、RCIの-20付近でクロスが発生しています。
そこで打診買いを行います。
のちに三役好転が発生したタイミングで本来取引を計画していた取引ロットを追加します。
このように分割でエントリーすることで、有利な価格帯でポジションを保有でき、かつ損切りとなった場合でも損失額を抑えられるのです。
損切りはエントリーの根拠が崩れたタイミング、利益確定はRCIの買われすぎ・売られすぎの水準で行うと良いでしょう。
一目均衡表とRCIを組み合わせる際の注意点
一目均衡表とRCIを組み合わせる際は、それぞれのインジケーターの弱点を理解しておきましょう。
一目均衡表はレンジ相場に弱い傾向があります。
したがって、一目均衡表の各要素が絡まっているようなレンジ相場では取引を避けるか、エントリー根拠におけるRCIの比重を大きくするようにしましょう。
一方、RCIは強いトレンドが発生すると買われすぎ・売られすぎの水準に張り付いてしまいます。
強いトレンドが発生した場合は、RCIではなく水平線やトレンドラインなど他のテクニカル指標をエントリーや決済の参考にすると良いでしょう。
一目均衡表とRCIを組み合わせてFintokeiに挑戦する
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
Fintokeiでは数千万円の資金を運用することもでき、プロトレーダーになることができれば利益額に応じた報酬を受け取れます。
ただしFintokeiのプロトレーダーになるには、損失率を守りつつ利益目標を達成しなければなりません。
プロトレーダーの条件を達成するために、今回紹介した一目均衡表とRCIを組み合わせた取引手法を活用してみるといいでしょう。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
また、Fintokeiではユーザーに向けた動画の学習ツールも用意されています。
動画の学習ツールでは、一目均衡表やRCI以外のトレードに関する知識が網羅的に学べるので、トレードスキルを高めたい方は確認してみてください。
まとめ
一目均衡表とRCIについて、組み合わせるメリットや具体的な取引手法に至るまで詳しく解説しました。
一目均衡表とRCIを組み合わせることで、互いの弱点を補うことができるのでより取引精度を高められます。
RCIは1本でも買われすぎ・売られすぎの水準を判断できますが、勝率を高めたい方は複数のRCIを組み合わせて使うことがおすすめです。
ただし、RCIにも強いトレンド時は張り付くという弱点があり、だましが発生する可能性もあるので、レンジ・トレンドなど相場環境をしっかりと見極めてから利用しましょう。