トレードに自信を持つことの重要性
皆さんは自分のトレードに対して自信を持っていますか?
「自信」のような精神的な要素は、トレードに必要ないと思われる方も多いと思いますが、メンタル面がトレードに及ぼす影響はかなり大きいです。
そこでこの記事では、トレードにおける「自信」について解説していきます。
- なぜトレードでは自信を持つことが大切なのか
- トレードの自信を高める方法
なぜトレードでは自信を持つことが大切なのか
ではなぜ、トレードで「自信」が大切なのでしょうか。
ここでは、統計学的な側面からトレードの本質に触れたうえで、解説していきます。
- 統計学的に見たトレードの本質
- 同じ手法を長期的に使い続けるには自信が必要
- ただし自信過剰になってはいけない
統計学的に見たトレードの本質
相場は常にランダムなトレード機会を提供しており、相場全体を見れば全くの無秩序に見えます。
しかし、この無秩序な相場に一定のパターンを見出そうとしたのが、テクニカル分析です。
私たちトレーダーは、テクニカル分析を用いて優位性のあるトレード手法を作り上げ、相場から利益を得ようと日々奮闘しています。
優位性とは、簡単に言えば「勝ちやすいパターン」のことです。
しかし、この優位性を味方にするためには、同じアプローチでトレードを行い続ける必要があります。
このことを統計学的には、「大数の法則」と呼びます。
一見偶然に見える事象であっても、大量に観察されればその事象がある規則性をもって発生していることがわかります。例えば、サイコロを振って1の目の出る確率は、振る回数を増やせば増やすほど6分の1に近づいていきます。この法則を「大数の法則」といいます。
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つまり、いくら優位性のあるトレード手法であっても、トレード回数が少なかったり、途中でトレード手法が変更されたりした場合、本来の優位性を発揮することができなくなってしまいます。
同じ手法を長期的に使い続けるには自信が必要
トレードで勝ちやすい状態を作るためには、優位性のあるトレード手法を反復的に使い続ける必要があることが分かりました。
しかし、自分のトレード手法の優位性を信じて、同じ手法を長期間使い続けることは簡単なことではありません。
トレード手法が相場とマッチしていない時期には、連敗が当たり前のように続きます。
トレードに対して自信がなければ、
「この手法で本当に勝てるのか?」
「他のテクニカル分析を加えたら、連敗の状況を脱出できるのではないか?」
以上のよう考えが頭に浮かんできてしまい、トレード手法の運用を途中でやめてしまうでしょう。
自信のないトレーダーは、優位性を味方につける前にトレードを切り上げてしまい、よりよいトレード手法を探す「聖杯探し」に陥ってしまうのです。
ただし自信過剰になってはいけない
トレードにおける「自信」は大切であることを解説しましたが、「自信過剰」はいけません。
「自信」とは客観的なデータに裏付けされた確固たるものである必要があります。
自信過剰なトレーダーの多くは、「トレード手法の優位性」ではなく、ありもしない「トレード技術」や「トレードの才能」を武器にトレードを行ってしまいます。
そのような自信過剰なトレーダーは、「ギャンブルトレード」や「リベンジトレード」を繰り返し、トレーダーとして短命に終わってしまいます。
トレードの自信を高める方法
では、トレードの自信を高めるためにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、トレードの自信を高める方法を3つ紹介します。
- トレード手法を十分に検証する
- トレードノートを書く
- トレード以外の時間でリフレッシュする
トレード手法を十分に検証する
トレードへの自信を高めるのに一番効果的なのは、検証データによる優位性の裏付けがあることです。
トレード手法の検証とは、過去のチャートをもとにトレード手法に優位性があるかを調べることを言います。
トレード手法の検証では、集まったトレードサンプルの数が多いほど検証結果の信ぴょう性が高まります。
例えば、過去20回のトレードで優位性を示したトレード手法と、過去200回のトレードで優位性を示したトレード手法では、後者の方が自信を持って運用できるでしょう。
しっかりと検証して、自分のトレード手法が長期的に利益をもたらしてくれると分かっていれば、自信を持ってトレードができます。
≫【重要】トレード手法を過去検証する方法をポイントと共に解説
トレードノートを書く
トレードノートを書いて自分のトレードを客観的に分析することも、自信につながります。
トレードノートでは、
- エントリー時の相場状況
- エントリー時の戦略
- エントリー/決済した理由
- トレードの反省
- トレード中の心理状況
以上のような項目に沿って、自身のトレードの振り返りを行います。
各トレードごとにトレードノートを書くことによって、自らのトレード手法に対する納得を深めることができます。
また、トレードノートをとっていれば、自分自身を客観的に監視することができるので、トレード手法から逸脱したトレードを自制することができます。
トレード以外の時間でリフレッシュする
トレード以外の時間でどれだけストレス解消できるかも重要です。
トレードでは自分の資金の増減を日々目の当たりにするので、どうしても精神的にストレスがかかります。
精神的に疲弊している状態では、正常なトレード判断を下すことができなくなってしまうので、トレードのミスも増えてしまいます。
トレードのミスが増えれば、それだけ自分のトレードに対する自信が失われることにもつながります。
したがって、市場の開いていない土日や祝日に気持ちをリセットし、平日の間も健康的な生活を意識することが大切になります。
実際に、アメリカのプロップファームではトレードを開始する前に、全員でマインドフルネスを行うことがあり、いかにメンタル面が重視されているのが分かります。
≫プロップファームとは?目的や仕組みメリット・デメリットを解説
まとめ
ここまでトレードにおける「自信」について解説してきました。
本記事の要点は以下の3つです。
- 優位性を最大限引き出すには、自分のトレード手法に対する「自信」が不可欠
- トレードに対する自信を高めるにも、トレード手法の検証は必要
- ただし「自信過剰」になってはいけない